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パントリーとは?知っておきたいメリット・デメリット(注意点)と使い方

パントリーとは?知っておきたいメリット・デメリット(注意点)と使い方

パントリーをご存じでしょうか。「まとめ買いした食料を保管しやすい!」とか「いろんなものを収納できるので、キッチンすっきり!」と好評ですよね。

しかし、パントリーには短所もあり「全世帯におすすめ」というわけではありません。 しっかりメリットとデメリットを把握してから間取りに取り入れていただくほうが、満足度が高まるでしょう。

本稿では、パントリーの特徴を詳しくご紹介します。新築の間取りをご検討中の方は、ぜひ最後までご覧ください。あなたにとってパントリーが必要かどうか、わかりますよ。

目次

パントリーとは

そもそも、パントリーとはどんな場所なのでしょうか。まずは、パントリーの特徴からご紹介します。

キッチンの「パントリー」って何?

パントリーとは、食料品や食器などを収納するための小部屋または壁面収納のことです。使用頻度の低い調理器具や調理家電の保管場所としても、重宝します。

パントリーは、こんな方におすすめです。

・共働きや大家族で、まとめ買いをよくする方
・できるだけキッチンをスッキリさせたい方
・災害に備えて、食料品や飲用水を備蓄しておきたい方

システムキッチンにも、収納が付いています。しかし、日常的に使う調味料や調理器具くらいしか収納できません。ですから、上述の条件に当てはまる方は、パントリーがあると便利です。

キッチンの生活感を消したい方のあいだでは、冷蔵庫をパントリーに入れるケースもあります。キッチンから冷蔵庫がなくなると、かなりスッキリした印象になりますよ。

ちなみに、飲食店のパントリーは「配膳室」や「キッチンにある配膳台前のホール側スペース」のことを差します。

パントリーの種類・奥行き・広さ

パントリーは、大別すると2種類(個室タイプ/壁面収納タイプ)あります。それぞれの特徴をご紹介しましょう。

▼個室タイプの特徴

個室タイプのパントリー

お部屋になっているタイプのパントリーは収納容量が多く、食材や消耗品をまとめ買いしたい方におすすめです。

半畳から1畳ほどの広さがあれば、わりとたくさんのものを収納できます。2畳(1坪)あれば、リビング・ダイニングの収納と兼用できるでしょう。モデムやルーターの設置場所にも使えますよ。

一方、後述する壁面収納タイプより「キッチン ⇔ パントリー」の動線が長くなりがちです。間取りを検討される際は、使いにくくならないようにご注意ください。

▼壁面収納タイプの特徴

壁面収納タイプのパントリー

壁面収納も、パントリーとして使えます。個室タイプに比べて人目に付きやすいので、扉をつけていただくとよいでしょう。来客があったときだけ扉を閉めると、使いやすさを損なわずに済みます。

扉付きの壁面収納なら、カップボードを入れて「パントリー兼隠せるカップボード」にできます。奥行は、カップボードを入れるならそれに合わせて、棚にするなら45cm程度あればじゅうぶんです。

壁面収納タイプのパントリーは、一般的にキッチンのうしろ(背面の壁)に設けます。ですから「キッチン ⇔ パントリー」の動線が短く、使い勝手がよいでしょう。


パントリーのデメリット(注意点)

パントリーのデメリット

つづいて、パントリーのメリットとデメリットについて解説します。まずは、導入前に知っておきたいデメリット(注意点)をふたつご紹介しましょう。

食材を詰め込むと、賞味期限切れの原因になる

パントリーがあると、キッチンで使う雑多なものを整理・収納しやすく、探しやすいです。収納がうまい方の手にかかると、どこに何があるかひと目でわかるようになるでしょう。

一方、収納が苦手な方は、規則性なくものを詰め込みがちです。パントリーはたくさん収納できるだけに、脈絡なく詰め込むと管理ができなくなり、重複買いや消費期限切れを招いてしまいます。

パントリー内の残量を把握しやすいように、適切な備蓄数量を決めておくとよいでしょう。規定数を下回ったら必要数を買い足す習慣にしておけば、悩まずに済みます。

広く取り過ぎると、他の間取りにしわ寄せがいく

パントリーがあると便利ですので、できるだけ大きくしたいですよね。しかし、敷地には「容積率」という制限があり、この割合を超える面積の家は建てられません。

ですから、パントリーの面積を大きくすると、他の部屋の面積にしわ寄せがいきます。パントリーの広さは、他の間取りとのバランスを考えて決めましょう。

参考:建築基準法 第52条(容積率)

なお、パントリーには「棚柱」や「棚板」と呼ばれる部材が必要です。取り付けの工賃もかかるでしょう。面積が広くなればなるほど設置コストが増える点も、ご留意ください。


パントリーのメリット

パントリーのメリット

次は、メリットをふたつご紹介します。

食材をまとめ買いできるので、スーパーに行く回数が減る

パントリーの最たるメリットと言えば、まとめ買いした食品をストックしておけることでしょう。安いときにまとめ買いできれば、家計の節約にもなります。

ある程度の食料品を自宅に保管しておけば、災害時にも役立ちます。常に非常食を備蓄して、日常的に非常食を食べ、食べたら買い足す「ローリングストック法」も実践しやすいでしょう。

食品をストックできると、買い物の回数を減らせます。なかなか買い出しに行けない共働き世帯には、うれしい機能ですよね。

キッチンをスッキリした雰囲気にできる

キッチンは、ものがあふれて雑然としがちです。そうならないように一般的にはカップボードを置き、そこにキッチンで使うさまざまなものを収納しますが、これが結構目立つのです。

一方、パントリーがあればカップボードをなくしたり隠したりできます。これだけで、キッチンがずいぶんスッキリした印象になりますよ。

調理中によく使うものはキッチン本体にしまい、食器類や以下のような使用頻度の低いものはパントリーに保管するとよいでしょう。

・普段使わない調理家電(ミキサーやホットプレートなど)
・年に数回しか使わない食器(大皿や屠蘇器など)
・特定のシーズン以外、出番が少ないもの(かき氷機や卓上コンロなど)

スッキリしたキッチンは居心地がよく、料理を作るのが楽しくなります。掃除もしやすくなりますので、いつでもキッチンを清潔に保てるでしょう。


おすすめの間取り(設置場所)と便利な使い方

最後に、おすすめの間取り(設置場所)と便利な使い方をご紹介します。

キッチンの近くなら、キッチン動線が滑らかに

キッチンの近くならキッチン動線が滑らかに

パントリーのもっともベーシックな位置は、キッチンの近くです。遠くなると、調理中にキッチンとパントリーを何度も往復することになります。

キッチンから近ければ、冷蔵庫をパントリー内に隠すこともできます。生活感が出やすいキッチンを、スッキリさせられますよ。ぜひ、以下の記事もご覧ください。

隠すキッチン収納のコツ – 生活感をなくす方法やインテリア実例を紹介

「玄関 ⇔ パントリー ⇔ キッチン」をウォークスルーにする

パントリーをウォークスルーにする

「玄関 ⇔ パントリー ⇔ キッチン」をならべて通り抜け(ウォークスルー)できるようにすると、便利です。パントリーを玄関から直接入れる土間収納にすると、さらに便利な使い方ができます。

たとえば、食料品等をまとめ買いしたとき、玄関からパントリーに直行してすぐにしまえます。土間は他の部屋より少し涼しくなりますので、食料品の保管にもピッタリです。

ビン・カンごみの一次保管場所にも、重宝します。玄関から近いので、ゴミ出ししやすいでしょう。土間収納については、こちらの記事で詳しく解説しています。あわせてご覧ください。

玄関土間収納のアイデア – おしゃれで使いやすい収納にする方法

上段・中段・下段をうまく使い分ける

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パントリー内のストックを管理するコツは、収納棚の上段・中段・下段をうまく使い分けることです。それぞれ、こんなものを収納するのに適しています。

・上段:キッチンペーパー、ラップ、洗剤などのストック
・中段:食料品のストック、よく使う食器類など
・下段:お米や飲用水、リサイクル資源用のゴミ箱など

上段は見通しが悪く、踏み台がないと届かないでしょう。軽くて使用頻度が低いもの、消費期限のないものを収納すると、この短所をカバーできます。

中段は、もっとも使いやすいエリアです。使用頻度が高いものや消費期限があるものは、見やすくて取り出しやすい中段に保管しましょう。

下段は、大きいものや重いものの保管に向いています。上述のもの以外にも、冷蔵庫やワインセラーを入れている方もおられます。コンセントを付けておくと、便利ですね。


【まとめ】パントリーは長所と短所を理解して導入しよう

パントリーは、食料や食器、キッチン家電等を収納しておくのに便利です。一方、ものを詰め込むと重複買いや消費期限切れの原因になります。

ライフスタイルを考え、必要性が高いと感じてから導入を検討していただくとよいでしょう。必要性が低い場合は、他のお部屋に面積を回していただくほうがよいかもしれませんよ。

導入する際は、予算や動線など、初めて家づくりをされる方には想像しにくい事項も検討が必要です。経験豊富な設計士の意見を参考にしていただくと、失敗しにくくなるでしょう。

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