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【リビングの広さ】何畳が理想?後悔しないための設計ポイントを解説

【リビングの広さ】何畳が理想?後悔しないための設計ポイントを解説

「リビングは10畳とれます」と言われても、それが広いのか狭いのか、ぴんとこない。何畳が理想なの?⸺間取りの打ち合わせで、そんな戸惑いを感じていませんか。

じつは建築の調査で、広さと満足度は比例しないことがわかっています。ある広さを越えると、かえって不満を感じるようです。ですからリビングは、「広いほどいい」というものではありません。

本稿では、望ましいリビングの広さをご紹介します。後悔しないための設計手順と、限られた畳数でも広く感じさせる工夫もお伝えしますので、最後までご覧ください。

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目次

リビングの広さは何畳が理想?

リビングの広さは何畳が理想?

先述のとおり、リビングの理想の広さは「広ければ広いほどよい」というものではありません。

ここではまず、建築学会に報告された調査から、多くの方が「望ましい」と感じる広さの範囲を確認します。そのうえで、家族の人数別の目安を見ていきましょう。

望ましいと感じるリビングの広さ

人は、どれくらいの広さのリビングを「望ましい」と感じるのでしょうか。⸺じつは、参考になる調査があります。

日本建築学会で発表された以下のアンケート調査の結果では、多くの方が「望ましい」と感じる居間の広さは、20~30m²。畳に直すと、約12~18畳と示されています。

参考:吉田圭志・佐藤仁人「住宅や居間の広さの実態とその満足感および望ましい広さに関するアンケート調査」

▼40m²を越えると、望む方が急に減る

望ましい居間の広さは、20~30m²と答えた方が約37%でもっとも多く、次いで30~40m²(約18~24畳)が約29%。ところが40m²を越えたとたん、約9%まで落ち込みます。

しかも実際の居間の広さは、家の延べ床面積に関係なく、ほとんどが10~40m²に収まっていました。家が大きくなっても、居間だけが際限なく広がるわけではないのです。

また、実際の居間の広さも望ましい広さも、どちらも20~30m²が最多でした。

▼調査からわかる、家づくりに関わる2つの発見

この調査には、家づくりに関わる見逃せない発見が2つあります。

1つめは、満足度が途中で反転すること。広さと満足度の関係は、登るほど高くなる坂道ではなく、どこかに頂上がある山だということです。

なお、頂上の位置は住まいのタイプで違います。調査では、賃貸マンションで30m²、分譲マンションと一戸建てで40m²あたりでした。

2つめは、現在の居間が基準になっていること。多くの方は、「実際の居間の面積と同程度」か「想像できる少し大きい面積」が望ましいと答えたようです。

「広ければ広いほどよい」と答えた方は、3,053人中わずか0.9%。広々とした居住空間は身近ではなく、想像が難しいためだと論文は分析しています。

家族の人数に応じた目安

必要なリビングの広さは、家族の人数によっても変わります。また、現代の住宅ではリビングだけ孤立している間取りは少なく、多くは「LDK」で一室になっている点も配慮が必要です。

アンケート調査の結果が示す、過半数の人が「望ましい」と感じる居間の面積(約12~24畳)を参考にするなら、リビングはどれくらいの大きさがよいのでしょうか。

家族の人数別の「リビング/LDKの広さの目安」をご紹介します。

▸ 2人:リビング 4~8畳/LDK 12~18畳
▸ 3人:リビング 6~10畳/LDK 14~20畳
▸ 4人:リビング 8~12畳/LDK 16~22畳
▸ 5人:リビング 10~14畳/LDK 18~24畳

一方で、人数はあくまで入口にすぎません。同じ4人家族でも、休日をリビングで過ごすご家族と、それぞれの部屋にいる時間が長いご家族とでは、必要な広さは変わります。

そこで次の章では、この目安を「ご自身の家の数字」に変えていく手順をお伝えします。


広さで後悔しないためのリビング(LDK)設計のポイント

広さで後悔しないためのリビング(LDK)設計のポイント

満足度が反転する頂上の位置は、ご家族ごとに違います。だからこそ、目安の数字を出発点にして、ご自身の頂上がどこにあるのかを探す手順が必要です。

ここでは、暮らし方の確認から、LDKの数え方、キッチン、家具、そして構造まで、順を追って5つのポイントを見ていきましょう。

リビングでどう過ごしたいか決める

広さを決める前に、まず明確にすべきは「そこで何をするか」です。

子どもが宿題をする場所かもしれませんし、友人を招く場所かもしれません。在宅ワークのための机を置くのか、ヨガマットを広げるのか⸺用途が変われば、必要な面積も変わります。

ここで手を止めて、ご家族と話し合ってみてください。平日の夜や休日、このリビングで誰が何をしているのか。その光景を思い浮かべると、必要な広さが具体的になりはじめます。

「なんとなく広く」という希望の裏には、じつは「今の暮らしの、ちょっとした不便」が潜んでいるかもしれません。その不便が何かをはっきりさせるほうが、畳数を1つ足すより先です。

広さは「リビング」だけでなく「LDK」で考える

図面の「LDK18畳」と書かれている場合は、リビング・ダイニング・キッチンを合わせた広さです。リビング単体の広さではありません。

仮にキッチンに4~5畳、ダイニングに4~5畳取ると、リビングとして残るのは8~10畳ほど。「LDK18畳」が参照点になると、8~10畳を「狭い」と感じてしまうかもしれません。

さらに、収納やリビング階段下の面積まで畳数に含まれているケースもあります。ですから打ち合わせでは、「リビングとして使えるのは正味何畳ですか」と聞いてみてください。

この一言で、図面の見え方が変わります。

対面?壁付け?独立?キッチンの種類と配置を考慮する

同じLDKの畳数でも、キッチンの選び方しだいで、リビングに残る面積は2~3畳ほど変わります。

たとえばアイランドキッチンは、四方を通路として空けるため、キッチンだけで6畳前後を占めることがあります。ペニンシュラキッチンは片側が壁に付くぶん、通路は一方で済みます。

見た目の憧れで対面キッチンを選んだ結果、リビングが2畳狭くなった⸺という展開は、決してめずらしくありません。

キッチンの選択はリビングの広さの選択でもある、と考えてください。

置きたい家具や家電のサイズ・配置を決め、図面に落とし込む

広さを「自分の数字」に変えるのに欠かせない作業をご紹介します。置きたい家具やテレビの寸法を調べて、図面に書き込んでみましょう。

たとえば、4人掛けのダイニングテーブルは奥行80cm×横幅120cm程度、2~3人掛けのソファは奥行90cm×横幅200cm程度。さらに、イスを引くスペースや人が通るスペースが必要です。

この作業を経てはじめて、残りの余白が見えてきます。余白が少なくなると「狭い」と感じやすくなります。

なお、見落とされがちなのがテレビです。同じ画面サイズでも、解像度によって「きれいに見える距離」は変わります。目安は⸺

▸ 2K(フルハイビジョン)テレビ ⇒ 画面の高さの3倍以上
▸ 4Kテレビ ⇒ 画面の高さの1.5倍以上

これくらい離れると、画素の粗さが目立たなくなり、美しい映像を楽しめます。

ソファとテレビの距離は、リビングの奥行に影響します。「何インチを置きたいか」という問いは、「奥行を何メートルにするか」という問いと同じなのです。

耐震性に配慮する

リビングの広さを考えるうえで、忘れてはならない視点があります。それは「リビングを広げると、壁の少ない大きな空間ができる」ということです。

木造住宅の地震への強さは、耐力壁(横から受ける力に抵抗する壁)が支えています。ただし、量があればよい、というものではありません。

以下の3つがそろって、はじめて力を発揮します。

▸ 壁量
▸ 配置のバランス
▸ 直下率

直下率とは、上下階の柱や壁の位置がどれだけそろっているかを示す割合です。

大きな窓のある開放的な大空間を1階につくることは、耐力壁を減らし、直下率を下げる方向に働きます。対策を講じないと、地震のときに家がねじれる原因になりかねません。

ただし、単純に「広いリビングは危険だ」という話ではありません。構造を計算して必要な補強をおこなえば、開放的な空間と耐震性は両立を目指せます。

大切なのは、「この広さは構造的に安全ですか?」と設計担当者に確認できるかどうかです。

耐震等級と壁の関係については、こちらの記事で詳しく解説しています。ご興味がある方は、あわせてご覧ください。

関連:耐震等級3なら倒壊しない?これからの耐震ニューノーマルを考えよう


リビングを広く開放的に見せる方法

リビングを広く開放的に見せる方法

畳数を増やさずに、広さの感覚だけを手に入れる方法があります。3つご紹介しましょう。

▸ 天井を高く、空間を明るくする
▸ 窓や吹き抜けで「視線の抜け」を演出する
▸ 大型家具は「縦長」を選び、壁と床に余白をつくる

順番に、詳しく解説します。

天井を高く、空間を明るくする

床面積を増やすより先に試したいのが、縦方向。建築の研究では、天井が高くなると、部屋の容積は実際より大きく感じられることが示されています。

どうしてもリビングの畳数を増やせない場合は、予算を天井高に振る⸺という判断には、こうした裏づけがあります。

参考:須田 眞史 ほか「室空間における距離・容積の知覚に関する実験的研究 : 臥位での空間の知覚特性に関する研究」(日本建築学会計画系論文集、1997年)

明るさも効きます。壁や天井の仕上げは明度が高いほど、つまり白に近いほど、空間が広く感じられるという研究結果があります。

目に付きやすい天井まわりだからこそ、しっかりと明るさを決めておきたいところです。

窓や吹き抜けで「視線の抜け」を演出する

人が開放感を覚えるのは、部屋の広さや天井の高さ、そして明るさだけが理由ではありません。窓の向こうに何が見えるかも重要です。

隣家の壁が迫る窓より、庭の緑や空が抜ける窓のほうが、同じ大きさでも空間は広がって感じられます。

隣の和室と引き戸でつなげて視線を通す、吹き抜けで上への広がりをつくる、といった工夫も有効です。

視線が止まらずに遠くまで届くこと⸺それが、体感の広さをつくります。

大型家具は「縦長」を選び、壁と床に余白をつくる

最後は家具です。家具の色は、白色がもっとも空間を大きく感じさせるという研究結果があります(※1)。

また大きな家具を置くなら、横に長いものを置くよりも、縦に高いスリムなものを置くほうが、部屋が広く見えます(※2)。

そしてもう1つ。作業スペースを確保すると広さや容積を大きく感じさせる要因になる、という研究もあります(※3)。

リビングのそばに収納をつくり、私物がテーブルの上に居座らない仕組みを用意しておきましょう。

※1 ※2 西田悠美・佐藤仁人「家具の形状および色彩が空間の大きさ感に及ぼす影響」
※3 谷口久美子「居住空間における空間経験と規模感覚との関連性に関する研究」


【まとめ】快適なリビングの広さは家族ごとに違う

もっとも「望ましい」と考えられている居間の広さは「約12~18畳」。約40m²(約24畳)を越えたあたりから、満足度が下がる傾向が報告されています。

つまり、広さと満足度は比例せず、どこかに頂上があるということです。その頂上を探すために、本稿でご紹介した設計ポイントを活用してみてください。

さらに、実際のリビングに立ってみることで、より自分に合った「広さ」がつかみやすくなりますよ。

リビングを広く開放的に見せる方法

創建ホームのモデルハウスでは、広さを数字ではなく体感として確かめていただけます。ご家族でLDKに立ってみて、「うちには、これくらいがぴったり」という手ごたえをつかんでください。

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