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太陽光発電は「蓄電池なし」でもいい?メリットと電力自家消費のコツ

太陽光発電は「蓄電池なし」でもいい?メリットと電力自家消費のコツ

新築で太陽光発電を検討していると、必ずセットで出てくるのが蓄電池です。「あったほうがいいのは分かるけれど、そこまで予算をかけるべきだろうか」と迷っている方は少なくないでしょう。

結論から言えば、太陽光発電は蓄電池なしでも成立します。ただし蓄電池がないと、発電した電気を日中のうちに使いきる工夫が必要になります。

本稿では、蓄電池なしで太陽光発電を設置するメリットと注意点、電気を上手に自家消費するコツ、そして最初からセットで導入したほうがよいケースを整理してお届けします。

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目次

蓄電池なしで太陽光発電を設置する場合のメリットとは

蓄電池なしで太陽光発電を設置する場合のメリットとは

新築時に太陽光発電を載せ、かつ蓄電池を設置しないメリットは、初期費用を抑えられることです。そして浮いたぶんを、家の他の部分に回せます。

この2つのメリットを、順に見ていきましょう。

初期投資の負担を抑えられる

蓄電池は太陽光パネルとは別の機器で、本体の価格に加えて設置工事の費用もかかります。家づくり全体の予算から見れば、決して小さくない金額です。

蓄電池なしで太陽光発電を設置する場合、初期投資の負担を抑えられます。蓄電池を載せなければ、太陽光発電システムだけの費用で導入可能です。

家づくりは、決めることが次から次へと出てきます。キッチンの仕様、床材、外構⸺どれも譲りたくないと思っているうちに、予算はふくらみがちです。

蓄電池を見送るという選択は、その優先順位を付ける作業のひとつと言えるでしょう。

高性能の窓や断熱材など、予算を他に回すことも可能

蓄電池に使うはずだった予算を、家の性能向上に回すという考え方もあります。たとえば窓の断熱性能を上げる、断熱材のグレードを上げる⸺といった選択です。

蓄電池が「つくった電気を貯めてムダにしない」設備だとすれば、断熱は「そもそも使う電気を減らす」ための工夫です。入口は違いますが、光熱費を抑えるという目的は変わりません。

しかも断熱性能は、あとから大きく変えることが難しい部分。反対に蓄電池は、置き場所さえあれば、必要になった時点で追加できます。

こうした比較ができるのは、家全体の設計を一緒に考えられる注文住宅ならではと言えるでしょう。

関連:高気密高断熱住宅とは?知っておきたいメリットとデメリットを紹介


蓄電池なしで太陽光発電を設置する場合の注意点

蓄電池なしで太陽光発電を設置する場合の注意点

蓄電池なしを選ぶ場合、知っておきたい注意点が3つあります。

▸ 停電が起きた際、夜間や悪天候時には電気が使えなくなる
▸ あとで蓄電池を付ける場合、置き場所と配線に困ることがある
▸ 共働きで日中不在だと、自家消費率が上がりにくい

順番に、対策もあわせて確認していきましょう。

停電が起きた際、夜間や悪天候時には電気が使えなくなる

蓄電池がないと、停電中に使える電気は日中の発電ぶんに限られます。

太陽光発電は、発電した電気をその場で使う仕組みです。電気を貯めておく場所がないため、発電していない夜間や雨の日に停電が起きると、電気は使えません。

▼昼間に使える電気も限定的

日中であっても、停電時に使える電気には条件があります。

まず、多くの機種では、パワーコンディショナ(発電した直流の電気を、家庭で使える交流に変換する機器)を「自立運転モード」に手動で切り替える必要があります。

自動で切り替わる機能を備えた機種もありますが、その場合もあらかじめ設定が要ることがあります。使えるのも、専用のコンセントに限られるのが一般的です。

さらに、使える電力にも上限があります。

ご家庭のコンセント容量に合わせて1500Wとしています。日射量は変動が大きいことから、1500W程度にとどめた方が一定時間安定した出力を得ることができます。

出典:パナソニック「【太陽光パワコン】パワーコンディショナの自立運転はなぜ1500wまでなのですか。」

▼消費電力の大きい家電は動かせないことも

晴れていれば、照明やスマートフォンの充電といった用途はまかなえるでしょう。ただし発電量は天候や時間帯で大きく変わり、曇りの日や夕方は出力が落ちます。

エアコンのように消費電力の大きい家電は、動かせないこともあると考えておきましょう。停電への備えとしては、限定的だと見ておくのが安全です。

夜間や悪天候の停電まで備えたいなら、蓄電池を検討することになります。詳しくは後半で見ていきましょう。

関連:レジリエンス住宅とは? – 住宅に災害から生活を守る防災性能を

あとで蓄電池を付ける場合、置き場所と配線に困ることがある

蓄電池をあとから設置する場合、置き場所が見つからなかったり、配線が家の美観を損なったりするケースもあります。

「新築するけど、蓄電池はあとから取り付けるつもり」という方は、最初から置き場所と配線の計画をしておくと安心です。それぞれ、詳しく見ていきましょう。

▼置き場所

家庭用の蓄電池には屋外に設置するタイプが多く、それなりに場所を取る大きさのものも珍しくありません。

また、屋外にはエアコンの室外機や給湯器などの置き場所も必要です。そのため、あとから蓄電池を加えるとなると、条件に合う場所が見つからないことがあります。

新築時に蓄電池を設置しない場合は、駐車スペースやアプローチ、庭の配置を決める段階で、「もし蓄電池を置くならここ」という候補地を確保しておきましょう。

関連:外構工事とは?注文住宅を建てる方必見!工事の流れや費用相場を解説

▼配線

もうひとつ考慮しておきたいのが配線です。建物が完成したあとに配線をおこなうと、外壁の外側にケーブルを這わせることになりがちです。

建築中であれば、壁の中を通せる場合があります。外観への影響を抑えたい方は、この点も設計の段階で相談しておくとよいでしょう。

共働きで日中不在だと、自家消費率が上がりにくい

日中に家にいない時間が長いほど、発電した電気を使いきるのが難しくなります。

太陽光発電がもっとも発電できるのは、日射のある昼間です。ところが共働きのご家庭では、その時間帯にちょうど家族が出払っていることが多いのです。

つまり、つくった電気を使う人がいない⸺という状態が生まれます。

▼使わない電気は、売るしかなくなる

使いきれなかった電気は、自動的に電力会社へ売られます。収入にはなりますが、売る単価は、電力会社から買う電気の単価より低いのが一般的です。

同じ1kWhでも、売るより自分で使うほうが家計への効き目は大きくなりやすいと言えます。日中の発電を売電に回すばかりでは、太陽光発電の力を出しきれません。

▼自家消費率を上げる対策

とはいえ、これは工夫でかなり取り戻せます。

たとえば、大型家電を使うタイミングや電気自動車(EV)の充電タイミング、エコキュート(ヒートポンプ式の給湯器の愛称)の沸き上げ時刻の調整などが効果的です。

次の章で、具体的な方法を見ていきましょう。


太陽光発電でつくった電気を蓄電池なしで自家消費するコツ

太陽光発電でつくった電気を蓄電池なしで自家消費するコツ

蓄電池がない場合、電気代節約のカギは、電気を使うタイミングにあります。

蓄電池のない太陽光発電は、冷蔵庫のない台所に少し似ています。とれた食材をその日のうちに食べきるしかないとしたら、使い方に工夫が必要ですよね。

電気も同じで、「発電量が多い時間」に「利用するタイミング」を寄せていくことがポイントになります。4つのコツを紹介しましょう。

▸ 消費電力の大きい大型家電はなるべく日中に利用する
▸ エコキュートの沸き上げ時間を昼間に設定する
▸ 電気自動車(EV)は昼間に充電する
▸ 電気料金プランを見直す

それぞれ、詳しく解説します。

消費電力の大きい大型家電はなるべく日中に利用する

洗濯乾燥機や食器洗い乾燥機のように、消費電力が大きく、動かす時間を選べる家電から使用するタイミングを見直しましょう。

夜にまとめて動かしていた家電を、昼間へ移すだけで自家消費率が上がります。多くの機種にはタイマー予約が付いているので、出かける前に昼の時間帯を指定しておくとよいでしょう。

ここは、共働きのご家庭にとっても心強い点です。家族が留守でも、家電を動かせます。人がいないと自家消費できないわけではありません。

エコキュートの沸き上げ時間を昼間に設定する

オール電化を検討しているなら、エコキュートの設定は押さえておきたいポイントです。

▼お湯という形で、電気を貯めておける

エコキュートは通常、電気料金の安い夜間にお湯を沸かします。この沸き上げの一部を昼間におこなうと、太陽光でつくった電気をお湯という形に変えて貯められます。

電気を電気のまま貯めることはできませんが、お湯という形でなら貯めておけます。蓄電池に近い働きを、給湯器が肩代わりしてくれるイメージです。

▼機種と電気料金プランは要確認

ただし、昼間の沸き上げに対応しているか、どこまで昼間に寄せられるかは機種によって異なります。

また、天候の悪い日は発電した電気だけではまかないきれず、昼間の電気を買うことになる場合があります。

契約する電気料金プランとの相性もあるので、設定方法とあわせて、導入前に確認しておきましょう。

電気自動車(EV)は昼間に充電する

電気自動車をお持ちなら、昼間に充電することで、自家消費率を高められます。在宅勤務の日や休日など、日中に駐車している時間が長いほど効果は大きくなります。

なお、太陽光の電気を車に充電するだけなら、通常の充電設備で足ります。一方で車に貯めた電気を家へ戻すには、V2H(ブイツーエイチ)と呼ばれる充放電設備が別に必要です。

参考:EVPOSSA 電動車両用電力供給システム協議会「充電器を設置する」

「電気自動車があれば蓄電池はいらない」と紹介されることもありますが、家で使えるようにするには設備の追加が前提です。

将来のカーライフも含めて検討したい方は、この違いを押さえておきましょう。

電気料金プランを見直す

自家消費を増やすのとあわせて、電気の契約プランも確認しておきましょう。

時間帯で単価が変わるプランは、夜間が安いかわりに昼間が高めに設定されていることがあります。昼の電気を太陽光でまかなえるなら、その高い時間帯の買電を減らせます。

入居後しばらく暮らしてみて、実際の使い方に合うプランを選び直すという進め方もあります。


新築時に太陽光発電と蓄電池をセットで導入する方がいいケース

新築時に太陽光発電と蓄電池をセットで導入する方がいいケース

ここまで蓄電池なしの選び方を見てきましたが、最初から太陽光発電とセットで導入したほうが合理的なケースもあります。

2つのケースを見ていきます。

つくった電気をできるだけ自家消費して、光熱費を節約したい場合

発電した電気を余さず使いたいとお考えなら、新築時から蓄電池があると効率が上がります。

▼使わない電気は、売るしかない

先述のとおり、蓄電池がなければ余った電気は売電に回ります。蓄電池があれば、昼につくった電気を夜にも使えます。

FIT(固定価格買取制度)による売電の単価は、制度が始まった当初と比べて下がってきました。売って収入を得るより、自分で使って買う電気を減らすほうが、電気代低減に効きやすい状況です。

参考:資源エネルギー庁「過去の買取価格・期間等」

▼共働きでも不利になりにくい

蓄電池があると、日中に家にいるかどうかの影響を受けにくくなります。

前章で紹介したタイミングの工夫は、続けてこそ効果が出るものです。毎日タイマーを気にするのは、思ったより負担になることもあるでしょう。

蓄電池は、その段取りそのものを不要にしてくれます。

▼停電時の安心感もアップ

蓄電池があれば、停電中も夜間に電気を使えます。

日中は太陽光で発電しながら蓄え、夜はその電気を使います。この組み合わせなら、停電が長引いた場合にも対応しやすくなります。

台風や大雨による停電が身近な地域では、心強い備えになるでしょう。

外観と配線も、建物と一体的に設計したい場合

建てるときに一緒に決めておくと、蓄電池を無理なく建物に収められます。

▼最初から計画的に適切な置き場所を確保できる

設計の段階なら、蓄電池を「置ける場所」ではなく、「置きたい場所」から考えられます。

室外機や給湯器との配置、点検のための動線、隣家との距離⸺こうした条件をまとめて調整できるのは、まだ図面の上で動かせるうちだけです。

▼外観の美しさも損なわずに済む

新築時に蓄電池を設置することで、配線を壁の中に通しやすく、外壁へのケーブルの露出を抑えやすくなります。

外構の計画と合わせれば、目立たせたくない設備をうまく隠すこともできます。せっかくこだわった外観を、あとからの設備で崩したくない方には、新築と同時に進めるメリットが大きいでしょう。


まとめ:蓄電池なしで太陽光発電を付ける前に考えたいこと

太陽光発電は、蓄電池なしでも成立します。初期費用を抑えられ、浮いた予算を窓や断熱材に回すという選び方もできます。

一方で、蓄電池なしなら停電時に使えるのは日中の発電ぶんだけ。日中に電気を使いきる工夫も要り、あとから足すときは置き場所と配線で悩みがちです。

そのため、つくった電気を手間なく自家消費に回したい方や、家の外観デザインにこだわりたい方は、新築工事の際に同時導入するほうが合理的だという考え方もあります。

今は見送る、という判断もあり得るでしょう。そんなときは、置き場所の候補と配線のルートだけ設計時に相談しておけば、あとからでも設置しやすくなります。

蓄電池なしで太陽光発電を付ける前に考えたいこと

創建ホームでは、太陽光発電と蓄電池を含めた住まいの計画について、ご相談を承っています。ぜひ、モデルハウスで担当者にたずねてください。

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